何度もここで書いていますが、
姪は賢いのだけれど、
やりたいことをやるために、
AO入試で大学へ行きました。
やりたいことがある大学へAOで入学したというより、
受験勉強の時間がもったいないから、
勉強しなくても入れる大学に入ったという感じです。
中学時代にも友達はいたけれど、
自分の気持ちをわかってくれる人に高校に入って初めて出会ったそうです。
公立小学校、公立中学校には住んでいる場所から
色々な子が通っていますが、
高校、そして大学と進学するにつれ、
なんとなく自分と似た価値観の人が集まる様な気がしています。
姪は今通っている学科のクラスが好きではないそうです。
なんとなくわかる様な気がします。
多くの学生が、姪と釣り合わないのだと思います。
その気もないのにリーダーシップをとらざるをえない。
高校の時は文化祭や音楽祭など、
クラス一丸となって色々なことを作り上げていった熱気が
大学では感じられないのでしょう。
でも、今のその環境もまた姪の学びになるはず。
ぜひみんなを引っ張っていってほしいものです。
さてではまた息子日記を転載いたします。
*
2006年3月10日
中学生の男の子が、自宅に放火した事件がありました。
不登校だった少年に、父親はいつも学校に行くようにきつく言っていたとか。
前日も父親にひどく怒られたのが、放火の動機だったそうです。
このニュースをきいて、世の中の人たちはどう思ったのでしょう。
私はこの少年が、とてもかわいそうになりました。
両親が離婚していて、去年までは母親と一緒に暮らしていました。
そのときにはすでに不登校で、学校もいろいろ配慮してくれていたようです。
この時点で、すでに少年の心はひどく傷ついていたのではないでしょうか。
母親も、少年に十分寄り添ってあげられなかったと考えられます。
そして、今年になり父親と新しい母親と一緒に住むようになりました。
厳しい父親。おそらく若いであろう新しい母親と、生まれたばかりの赤ちゃん。
少年の悲しい気持ち、つらい気持ち、苦しい気持ちをわかってあげていた人はいたのでしょうか。
*** *** ***
ゆうべ、息子にこの事件の話をしました。
不登校だったこと。そのことを父親にしかられたこと。自宅に火をつけたこと。
「その人が悪いよ。だって、学校に行ってなかったんでしょ」
ほう。そういう反応か。
「だけど、お母さんはその子がかわいそうだなって思うんだ。
どうして学校に行けなくなってしまったのか、
気持ちをわかってくれる人がいなかったんだろうなって。
自分の気持ちをわかってくれる人がいないのって、すごく悲しいと思う。
お母さんは、○○の気持ちをわかってあげているかな?」
息子は、「うん」とうなずきました。
あーよかった。お母さんはぼくのこと、
わかってくれてないって言われたらどうしようかと思いました。
そうしたら、息子が話し始めました。
「ぼくだって、半分くらい学校がいやだよ。
いやだなって思うことがやっと終わったと思ったら、
また違ういやなことをやらされるんだもん」
具体的に何かわかりませんが、授業とか、たとえば日直とか、
そんなことなのでしょう。
「お母さんは子どもの頃、いやなことは絶対にやらなかったの。
いやなことから逃げてばかりいたの。そうしたらね、
自分はダメな人間なんだって思うようになっちゃった。
だけど大人になったら、いやだからやらないってわけにいかなくなって、
でもやってみたらちゃんとできるんだよね。だから、
いやでも逃げちゃいけないと思うんだ。
いやなことを少しずつでもやっていけば、自信がつくんだよ」
というようなことを話しました。
どれだけわかってくれたかは疑問ですが。
ただ、いやでもやれ!と頭ごなしに言うことは、
なるべくやめようと思っています。嫌だという気持ちを
わかってあげようと思っています。そしていつか、
いやだけどやってみよう、やらなくちゃいけないんだ、
と思ってくれればいいと考えています。
*** *** ***
自宅に放火した少年。
お父さんには、もう少し息子の気持ちを思いやってほしかったと思います。
そうすれば、貴重な少年時代を台無しにすることにはならなかったのにと、とても残念でなりません。
*
ああ。そういう事件がありましたね。
父親に息子の気持ちをわかれと言っても難しいですよね。
母親にも難しいですけど。
過去の日記にある私の対応だって、
なんだかなーと思いますしね。
今日も読んでくださってありがとうございます。
私の気持ちは誰がわかってくれてるんだろ。
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あの痛ましい事件。奈良県のお医者さんの息子さんが放火したのですよね。
あの事件は割と内情が明るみになって、父親の教育が暴力的で、ほぼ人権を無視したようなやり方が、息子さんを追い詰めたあげくの犯行だったようですね。
親は子供ためと言いながら、子供にとっては人権蹂躙とも言えるような教育をしていることかあると、肝に銘じなければならないと思った事件でした。
mamanさんと息子さんのやり取り。
子供は経験が浅く一面的な見方をしがちなところを、「本当にそうかな?」と問いかけて考えさせるのは、とても大切だと私も思います。
親の考えが正しいかどうかは別にしても、いろんな見方があるんだっていうことを知るのは大事ですよね。